時代の流れと患者さんのニーズを形に5年後、10年後を見据える歯科医院
2023年4月に青森県弘前市にて開業した「そうた歯科クリニック」。
先進的な取り組みで医院を活性化し、患者さんのこれからに貢献している。
若い年齢層へ予防を広めるため開業地を選定
津軽富士・岩木山を仰ぎ見る風光明媚なロケーションに、木目調のモダンな外装が一際目を引く「そうた歯科クリニック」。弘前市出身の相田治希先生が院長を務める歯科医院である。開業地は高校・大学がひしめく学園都市で、40代以下の人口比率が東京よりも多い地域。若い世代が多く住むこの地域を選んだ理由を、相田先生はこう語る。
「う蝕や歯周病は、悪くなってからでは治療できることが限られます。ですから当院では、予防に力を入れていこうと決めました。特にまだ大丈夫と思っている若い方に、もっと予防の重要性を知っていただきたいと思い、この場所を選びました」
受付の自動化は開業における必須事項
「そうた歯科クリニック」の大きな特徴として、受付の自動化が挙げられる。エントランスを抜けると自動精算機NOMOCa-DESKがあり、来院した患者さんは診察券やLINE上のQRコードを機器に読み取らせて受付を完了。患者さんの導入は院内誘導システムNOMOCa-Guide Type Gが担っており、モニタの番号表示とアナウンスで診療室へと案内する。診療後は予約管理システムiApoを用いてチェアサイドで次の予約を決め、患者さんにはNOMOCa-DESKで会計を済ませてもらう。ちなみに、保険診療、自費診療を問わずすべてキャッシュレス決済を可能としている。
相田先生は、新規開業には自動受付が必須だと考えていた。その理由は2つある。
「ひとつは、単純に自分が患者さんの立場だったら自動が便利だろうと思ったから。そしてもうひとつは、5年後、10年後を見据えた結果です。すでに大きな病院などでは受付の自動化が進んでおり、歯科でもいずれ自動化が当たり前になると見ています。その際、途中で切り替えるのは煩雑なので最初から整えておくべきと思い、一式をそろえました」
ジーシーを新しいパートナーに一から院内を構築
開業にあたってはジーシーと二人三脚で進めた。自身の意図をしっかりと反映するため、市場調査や機器の選定など様々な相談を重ね、医院を組み立てていったそうだ。しかし意外なことに、相田先生は開業するまでほとんどジーシーと縁がなかったという。なぜ、ジーシーを開業のパートナーに選んだのか。
「実は選定のポイントは、“アフターサービスが優れていると聞いたから”でした。機器のメンテナンスなどがしっかりしているメーカーを各方面にヒアリングしたところジーシーの名が挙がり、開業後のことも考え、安心して任せられるパートナーとして第一歩から組ませていただきました」
院内にはジーシーの大型機器がそろい、ユニットはイオム アクアを3台配備。ドクターユニットのポジションが自在なところが気に入り、いずれもオーバーアームタイプを選んでいる。
また、材料もジーシー製品を活用しており、特に印象採得にはアローマインジェクションを重宝しているという。
「従来の寒天アルジネート連合印象は寒天コンディショナーが必要ですが、将来口腔内スキャナが普及した際には、廃棄となる可能性が高いと思います。寒天を用いないアローマインジェクションは利便性が高いですし、訪問診療に応用できるところも優れています。今後のことを考慮し、初めからアローマインジェクションを印象採得の第一選択にしています」
時流に逆らわず患者さんのニーズに応える
相田先生は常に近未来を見据え、先進的な取り組みをしているが、その考えに気負いはない。
「時代の流れに逆らうことなく身を任せ、患者さんのニーズに従えば、道を外すことはないと思っています」
相田先生は、このシンプルだが強い思いを具現化する先見性や行動力を兼ね備えている。これから先、「そうた歯科クリニック」が地域の患者さんにとって特別な存在になることは間違いないだろう。