むつみ橋通り歯科クリニック

むつみ橋通り歯科クリニック
東京都あきる野市野辺

「自分が患者さんだったら」安心して通える歯科医院をめざして

奥多摩の山間部の麓で、秋川渓谷など東京では珍しい自然豊かな多摩地区西部・あきる野市に、患者さんに慕われる「むつみ橋通り歯科クリニック」がある。

心の底から「歯科医師になりたい」

 

 「むつみ橋通り歯科クリニック」の院長・佐藤 兼先生は、歯科技工士から歯科医師になられた。
 「実は母が歯科医師で、都内で開業していました。若い頃、よく母に反発していましたが、それでも内緒で技工士学校に入り実家を手伝うようになったのです。そんな矢先に母が急逝しました。葬儀には多くの患者さんが来られ、他人なのに母のために泣いてくださった。それだけ患者さんから慕われていたのだと、それを目の当たりにしたとき、母のような歯科医師になりたいと心の底から強く思ったんです。そして改めて歯科医師の道に進みました」
 その当時、佐藤先生は22歳。母子家庭だった先生は、多くの方々の助けを得て実家の歯科医院を閉じ、自らは歯科大学をめざした。
 「歯科医師としてのスタートが遅かったので、卒業後は時間の許す限り多くのセミナーに参加して必死に勉強しました。大変でしたが、助けていただいた方々への感謝の気持ちと共に、一日でも早く一人前の歯科医師になりたいと思っていたので、毎日が充実していました」

 

 

歯科医院を快適な場にしたい

 

 佐藤先生は、2013年にあきる野市で「むつみ橋通り歯科クリニック」を開業した。先生が開業で一番に考えたことは、“自分が患者さんだったら”ということだった。
 「多くの方が、歯科医院は怖くて行きたくないと思っているようです。そのように思われてしまうことが、う蝕を放置してしまう最大の原因だと考えています。ですから、気兼ねなく来院できて“歯科医院は気持ちの良いところ”というイメージを作りたいと考えているんです」
 診療室はすべて個室設計で4ブースを備えている。そのうちの3ブースは一般診療室で、ユニットの前が全面ガラス窓で中庭が見え個室とは思えない開放感がある。待合室や通路もゆったりとさせて、五感に訴える快適な環境をめざした、と語られる。
 最近、消毒・滅菌対策について患者さんも気にされるようになっているとのことから、クラスBの「バキュクレーブ31B+」、ウォッシャーディスインフェクターの「メラサーム10」を迷わず導入されたという。また、歯を保存するためには治療の質を上げることが最も重要との方針で、マイクロスコープを導入し、さらについ最近、CTの「プロマックス3D」も設置された。つまり、医院設計や導入器材の選択のすべてにわたって、“自分が患者さんだったら”という想いが基になっている。

 

 

患者さんとクリニックをつなぐ

 

 診療室を個室にした理由のひとつに、患者さんとのコミュニケーションがある。「患者さんが何で悩まれているのか、個室なので気兼ねなくお話ししていただけます。保険治療でも、とにかく時間をかけて患者さんのお話をしっかり聞くことをポリシーにしているので、逆に患者さんから、今までこんなにていねいに話を聞いていただいたことはないですと驚かれます」
 導入ユニットは「イオムレガロ」で、低反発のチェアシートは座り心地がよく、患者さんもリラックスして会話も弾むという。
 「医院名の“むつみ橋通り”は、あきる野市と隣接の福生市を繋ぐという意味があります。私たちは、患者さんとクリニックを睦む(むつむ)・仲よく寄りあえるクリニックとして、地域の人々と一緒に成長していきたいと考えています」
 歯科医師であった母と患者さんとのかかわりから、歯科医師の道をめざした佐藤先生が、あきる野市で「むつみ橋通り歯科クリニック」を開業して4年。先生の患者さんに対する姿勢は、着実に多摩地区西部に浸透してきている。