患者さんに寄り添って歯を残す
包括的な歯科治療の実践
2024年10月に開業した「ブランデンタルクリニック」は、
技術に裏打ちされた診療と圧倒的な情報発信で、患者さんに選ばれている。
家族を治療するために歯科を志し
満を持して開業
路面電車が通り、商業施設が集まる広島市中区の大通り沿いのテナントビルに「ブランデンタルクリニック」がある。院長を務めるのは、広島生まれ広島育ちの溝口久勝先生。お姉様がエナメル質形成不全症で、納得いく治療が受けられず口に関する悩みを抱えていたことから歯科医師を志し、工学部から歯学部に編入したという経歴の持ち主である。
歯を残すことを強く意識し、大学では歯科保存学を専攻。卒後は複数の歯科医院で補綴、歯周治療、訪問診療などさまざまな経験を積んで手技や判断力を研ぎ澄まし、オーラルジェネラリストを目指した。そして、最後の勤務先では分院長を務めて経営のいろはも習得し、満を持して開業に至っている。ちなみに“歯の白”と“まっさらな状態から治療を組み立てる”という意味をフランス語で白を表す「ブラン」に込め、医院名に冠したそうだ。
診療の軸は“歯を残す”こと
開業後は、歯科医師を志す原点となった想いを胸に、患者さん一人ひとりの背景やニーズを考慮しながら歯を残すことを実践している溝口先生。他院で残せないと言われてしまうような歯でも、歯周外科治療などで粘り強く対応し、保存に努めてきた。
診療においてのこだわりは、幅広い技術を活かしてできるかぎり院内だけで治療を完結する、いわゆるワンストップの対応を行うこと。例えば歯列矯正であれば、ワンストップにより他院受診による患者さんの負担を軽減できるうえ、矯正の前後の処置も一貫して行えるため、予期せぬ咬合不良などの発生防止につながる。自分たちが最初から最後まで患者さんに寄り添えるワンストップの体制が、歯を残すことにも重要だと溝口先生は考えている。
幅広い臨床を支えるために選定したこだわりの診療機器
多様な症例に日々立ち向かう溝口先生。その臨床を支える診療機器の選定には気を配った。
X線CT診断装置の「Aadva GX-100 3D」については、「診療の精度を上げるためにはCTの活用が必須で、ここは惜しまず最新機種を選びました。7.7秒という撮影スピードも大きな判断材料でした」と選定理由を語る。
衛生面にも細心の注意を払い、ユニットには給水管路洗浄システムを標準装備した「イオム アクア」を選定。チェアの座り心地も重視し、低反発のリラクゼーションシートを採用した。診療中に眠ってしまう患者さんがいるというエピソードから、シートの心地良さがうかがえる。
たゆまぬ情報発信と体制強化
これからを見据えた着実な歩み
溝口先生の日課は医療コラムを執筆することである。開業から10ヵ月の間に400本以上を書き上げ、医院のWebサイトに掲載している。これが奏功して、「“医院が位置する地名”+“症状や治療内容”」といったワードでのWeb検索結果では上位に表示されるようになっており、開院以降順調に来院者が増えてきているそうだ。
「当院のある中区は約350の歯科医院がひしめく競争率の高い地域で、その中で選ばれる存在となるにはネットでの情報発信が欠かせません。いずれは、AIが患者さんの現在地から歯科医院を探して予約まで行う時代が来ると考えています。その際にAIにおすすめしてもらうには検索エンジンに認識されるページ量がカギになりますから、これからもコラムに注力していきます」とのこと。
また今後はスタッフの増員やユニットの増設なども予定しており、患者さんの受け入れ体制のさらなる充実も図っていく構えだ。情報発信と体制強化を両輪に医院を成長させながら、自身は患者さんの歯を残すために一人ひとりに真摯に向き合っていく。溝口先生と「ブランデンタルクリニック」は、選ばれる医院を着実に前進させている。