ベルダム歯科クリニック

ベルダム歯科クリニック
千葉県佐倉市王子台

高齢者も安心して受診できるように院内を全面リフォーム

安心して診療を受けていただく。そして、患者さんの全身の健康を口腔から診ていく。
そんな姿勢が地域の人々から厚い信頼を受けている歯科医院。

 

消毒と滅菌には徹底したこだわり

 

 千葉県北部、都心から東へ約40kmの佐倉市。その中でも印旛沼に接し、かつては成田山詣の宿場町として栄えた臼井地区の、京成臼井駅から歩いて5分の住宅街に「ベルダム歯科クリニック」がある。
 住居併用の歯科医院の外観は、最近のクリニックの中では落ち着いた印象を受ける。しかし、患者さんへの接し方と、院内装備に関しては県内でも群を抜いている。とくに、消毒・滅菌の徹底ぶりは素晴らしい。
 「2年前に発売開始された他社洗浄機(ウォッシャーディスインフェクター)の導入事例は県内では当方が最初だと聞いております。滅菌機はクラスB滅菌機2台、クラスN滅菌機1台で対応しております」。院長の原 慶明先生は、大学のインプラント科に籍を置いたときから感染予防の重要性を感じ、クリニックでも徹底したいと実践された。
 完璧な消毒・滅菌環境で診療するには、1日20人の患者さんが限度ということで、診療は午後4時30分までで終了。その後洗浄(80分)・乾燥(エアー乾燥:水分が残ると、クラスBの滅菌が達成できない)・パック詰め(60分)・クラスB滅菌(70分)の作業を行っており、消毒・滅菌に取り組む姿勢に患者さんからの評判も高まってきているという。

超高齢化を意識した診療室

 

 「大学卒業後10年ほど親元で院長を経験させていただき、平成8年にこの土地をみつけました。売り地ではなかったのですが、大家さんを探しだし、1年かけた2度の交渉で土地を購入し「ベルダム歯科クリニック」として開業にこぎつけました」。近年、地域の高齢化により、患者さんの多くは65歳以上だという。
 「高齢化への対応と、消毒・滅菌作業がやりすい環境を目指し、平成26年に全面リフォームしました。全診療室を個室にし、ユニットもプランメカ社のGコンパクトiタッチのフライングタイプに替えました。フライングタイプは衛生面ですぐれているのと、バキュームが左側だけでなく、右側からでも完璧にできるユニットです。特にインプラントOPE時において患者さんの左側の処置がしやすいのに驚きました。また、医療法人さんなど多くのスタッフをかかえる医療機関では、一人ぐらいは左利きの歯科医師や歯科衛生士の方もいらっしゃるのではないでしょうか? そのようなニーズに十分応えてくれるユニットです」
 3つの個室診療室は、ユニットのチェアシートはピンク・グリーン・ブルーの3色で色分けされている。「認知症の患者さんも来院されるので、高齢化対策のひとつとして診療空間を色で分かりやすくしました」と語られる。

患者さんの健康の窓口として

 

 原先生は、歯科医院を患者さんの健康の窓口と位置づけ、日々患者さんと接している。
 「メインテナンスが増えると、医科の先生たちよりも頻繁に患者さんと接します。だから、口腔内のチェックとともに生活習慣指導も行いますが、中高年の患者さんには体調の変化を見逃さないように接しています。それで、ちょっとおかしいなと感じた方には、検査を受けられるように私から専門医を紹介します。最近でも、お二人の患者さんから血液性の癌が発見されました」
 診療室を個室にしたことで、患者さんも気兼ねなくいろんなことを先生や歯科衛生士に話してくれるようになったという。医院のスタッフ全体が、患者さんの口腔内を診るだけではなく、全身の健康という視点から患者さんに接する「ベルダム歯科クリニック」。
 地域医療機関として患者さんの健康のためにできることは何でも挑戦する。そんな原先生の地域医療に対する姿勢は、医療の本質なのかもしれない。