大学病院に劣らない歯科医療を
高い技術の専門医集団
2022年に全面リニューアルした「有楽町デンタルオフィス」。
ハード面のみならず、人材育成も充実し、さらなる進化を遂げた。
技術を高めあう学びの文化を醸成
「有楽町デンタルオフィス」は、東京都心の有楽町駅から徒歩1分という一等地に、9台のユニットを備える歯科医院である。2022年に増床とともに全面リニューアルを果たした。ここまで聞くだけで思わず身構えてしまうが、院長の片山明彦先生はいたって自然体である。
「都心でアクセスが良いという以外、他の医院と変わりません。どこの地域の患者さんであっても、同じように真摯に向き合うだけです」
片山先生が理事長を務める医療法人社団明佳会には、有楽町の医院のほかに、千葉市稲毛区の「稲毛デンタルクリニック」がある。2つの医院を経営している片山先生だからこそ、常にフラットな視点を持ち合わせているのだろう。
患者さんに愚直に向き合う姿勢に加え、医院の魅力は人材にもある。もともと「有楽町デンタルオフィス」は、片山先生を筆頭に歯周病の専門医5名が集まって、歯周病専門の医院として開業した。そして現在は、インプラント、補綴、歯内療法、審美、矯正などの専門医たちが居並ぶ専門医集団となっている。歯科衛生士も日本歯周病学会の認定を得た人材を擁し、チーム一体で質の高い医療を提供している。しかしながら、スタッフたちは高度な技術を持つ人材ばかりが集まったわけではなく、働きながら学んで、専門医の資格などを得た人も少なくないという。
「当院のスタッフのほとんどは、専門的なスキルを学びたいという高いモチベーションを胸に抱いています。必然的に、日々の診療の中でも学びあい、高めあう。そういった文化が根付いていることこそが、当院の強みだと思っています」
“大学病院に劣らない歯科医療を身近なクリニックで”をコンセプトとする「有楽町デンタルオフィス」には、近隣はもちろん、全国から患者さんが相談に訪れるという。
院内誘導システムでスムーズに案内
全面リニューアルに際して片山先生が最も配慮したのが、感染予防対策を含めた衛生面だった。患者さん同士の接触を避けられるよう、なるべく対面しないような設計をしたところ、どうしても受付から死角になる箇所ができてしまったが、院内誘導システム・NOMOCa-GuideType Gの導入により、患者さんをスムーズに診療に案内できるようになっているという。
「既存のレセコンと連動できたので導入しやすかったです。効率的に患者さんを誘導できるとともに、声を発さないという面で感染対策にもなりますし、プライバシー配慮にもつながるので良いシステムだと思います」
また、院内のユニットはほとんどをイオム アクアに替えた。その理由を片山院長はこう振り返る。
「様々なユニットを検討しましたが、衛生面に最も配慮されたユニットがイオム アクアだと判断しました。給水管路洗浄システムはユニット内の見えない部分にも行き届いており、術者も患者さんも安心です」
専門医として勧めるサイトランス グラニュール
片山先生は、開業前に東京歯科大学の歯周病学講座で助教を務め、歯周組織再生療法を研究していた。そして現在、インプラント治療などで日常的に骨補塡材・サイトランス グラニュールを使用しているそうだ。
「発売されて6年ほど経ちますが、使用すればするほど、良い材料だと実感しています。私も専門医の立場から、普及活動などのお手伝いをさせていただいています」
スタッフ主体で新たな領域へ
開業から17年の月日が経ち、「有楽町デンタルオフィス」は新たな領域に踏み出そうとしている。組織が、片山先生のトップダウンではなく、スタッフの主体性によって動き始めているという。
「月1回勉強会を行っていますが、基本的にスタッフがテーマを決めるようにしています。院長の目線で偉そうなことを言うだけでは組織は成長しないと思っていますし、患者さんの要望や変化をより感じているのはスタッフですから、スタッフの主体性で動く組織にシフトしていきたいと考えています。私にできることはスタッフを見守り愛情を注ぐことで、私の愛情がスタッフを通じて患者さんに伝われば、愛情が循環するような医院を作っていけるでしょう」
高度な技術とともに重要なのが、スタッフ一人ひとりの人間力。それを創り出すのは、愛情なのかもしれない。