湘南の光のように明るく爽やか地域で信頼されるファミリークリニック
1999年大船駅前で開業した「小島歯科医院」。
地域再開発により2017年7月に藤沢駅前に移転した。
開業して18年間、外来診療は午前中だけで、午後は毎日訪問診療という地域密着の歯科医院になった。
小児の噛み合わせから居宅高齢者のフォローアップまで
湘南地区の中心都市である藤沢市。その駅前ショッピングセンター8階に「小島歯科医院」がある。診療室から相模湾や三浦半島などが見渡せるが、この診療室が活動するのは午前中だけである。
「外来は午前だけで、午後からは居宅の訪問診療に出掛けています。開業して18年ですが、当初来院されていた患者さんが高齢で来られなくなり訪問を始めました。その後、地域のケアマネジャーさんからの依頼も増えて、今では毎日午後を訪問診療の時間にしています」と院長の小島 渉先生。
午前の外来で、小島先生が力を入れているのが小児の噛み合わせである。「診療していくなかで、小児期に咬合誘導させることの大切さを実感しました。かつて小児矯正した患者さんが20歳になり、健康な状態でメインテナンスに来られると嬉しくなります」。
つまり、小児の噛み合わせからの予防と高齢者のフォローアップを、小島先生は診療の中心に据えられている。それだけに、ファミリー単位の患者さんが多く、今では0歳から105歳までが「小島歯科医院」を頼りにされる。
親子で並んで治療するオープンな診療室
診療室は昨今では珍しいオープンスタイルである。明るい診療空間に3台のユニットが並び必要に応じてロールカーテンで仕切られる。
「小児が多いので、ご両親と一緒に診療できるようにオープンにしました。ご家族で来られることが多いので、お母さんと子供が並んで治療すると子供たちも安心するのです」
診療空間は、とにかく清掃しやすいことを第一に設計され、ユニットはプランメカGコンパクトiタッチのフライングタイプを導入した。「診療室全体が治療ブースという考え方でオープンにし、清掃しやすさにこだわりました。Gコンパクトiタッチのフライングタイプは清掃面で優れているので迷わず決めました。また、車椅子でも導入しやすく、左側にも入りやすいので重宝しています」
外来診療と訪問診療、そして患者層も小児から高齢者まで幅広いので、ドクター3人体制で対応される。小島先生は訪問を中心に、外来は勤務医の若い先生とともに対応する。小児矯正は、学生時代の同級生でもある片瀬 純先生が毎週1回担当されている。それぞれができることを確実に行うことで、患者さんとの信頼関係を築いてきた。
医療の本質と良心が繋ぐ患者さんとの信頼
小島先生は、大学院では保存科でインプラントを専攻し口腔外科に勤務していたが、インプラントは最終手段の選択肢のひとつであると言う。
「疾患には必ず原因があるので、どのようなケースでも最終の補綴までに必ず1回は保険で治療します。それで機能させて経過を診て本当の原因がつかめたうえで、患者さんが高度治療を望むようなら自費の最終補綴を行います」
まさに、医療の本質、術者の良心を感じる。そのような、小島先生の診療姿勢が患者さんとの信頼に繋がり、家族単位のかかりつけドクターとしての今日の姿があるように感じる。
「現在、湘南地域で同窓の先生や後輩が、それぞれ違う分野で活躍しているので、その先生方と一緒に高齢者のケアを行っていきたいと考えています。一人で何でも行うと息切れしますので、仲間と一緒に地域に貢献していきたいと、皆で話し合っています」
湘南の光のように明るく爽やかな小島先生。自然体で患者さんのライフスタイルに寄り添う姿勢は、これからの歯科医療のひとつの答えなのかもしれない。