8月9日(土)・10日(日)の2日間にわたり、札幌コンベンションセンターにて「日本歯科技工学会第25回学術大会」が開催され、約1,200名の方が参加されました。 今大会では、特別講演、シンポジウム、一般口演、テーブルクリニック、デモンストレーション、ポスター発表等、多彩な発表が行われ、各会場に大勢の聴講者が集まりました。 大会長は、北海道歯科技術専門学校の朝田英哉先生でした。 2題の特別講演は、まず岩見沢労災病院の木村清延先生が「歯科技工士にみられる呼吸器障害」の演題にて、呼吸器障害の中の特に歯科技工士じん肺症について、実態調査報告を交えてお話されました。 また、アイヌ資料館館長の萱野茂先生が「アイヌの伝統文化と健康法」の演題にて、生活習慣や食文化などのアイヌの伝統文化をアイヌ語の説明を交えながらお話されました。 シンポジウムは、「予後から見た歯科技工-予知性の高い補綴物」をテーマに、東京都の江上勝二先生の座長にて行われました。まず東京都の歯科医師の宮地建夫先生から、今後の補綴治療ではインフォームドコンセントにおいて予見しうるリスク説明が重要になるのではないかとお話されました。続いて北海道の坂本裕先生からは、インプラント症例を供覧しながら、予知性の高い補綴物を作るためには歯科医師、歯科技工士、歯科衛生士が情報を共有し、チームアプローチをもって取り組まなくてはならないと講演されました。また北海道の三藤司先生は、再治療における補綴物の予知性を獲得するためにはチェアーサイドとラボサイドとの相互情報の共有化と症例に対する共通認識が必要とお話されました。 なお、ジーシーからも研究員が参加し、一般口演やデモンストレーションにおいて、急速加熱型の高精度クリストバライト系埋没材「シュアベスト」、歯科用CAD/CAMシステム「DENTAL CAD/CAM GN-I」、硬質レジン歯「サーパス」等に関する発表を行い、どの会場でもたくさんのお客様の関心を集めました。 次回の学術大会は新潟県にて、2004年7月31日(土)、8月1日(日)に開催の予定です。 |