7月19日(月・祝)に、東京コンファレンスセンター 2F大ホールにて、「GC友の会 東京予防講演会」が開催され、300名を超える方々にご来会いただきました。 今回は、オーストラリア・メルボルン大学歯学部長で教授のエリック・C・レイノルズ先生、長崎大学大学院医歯薬学総合研究科医療科学専攻健康予防学講座 助教授の飯島洋一先生、山形県酒田市でご開業の熊谷崇先生をお招きし、再石灰化のメカニズムやこれからのう蝕予防について日常臨床で大変役に立つ内容をご講演いただきました。 エリック・C・レイノルズ先生からは、「エナメル質の再石灰化、CPP-ACPの抗う蝕性」の演題にてご講演いただきました。抗う蝕性を有するCPP-ACP(リカルデント)の開発背景や再石灰化作用、耐酸性の向上効果をデータを呈示しながらお話しされ、CPP-ACP配合ガムの効果的な摂取方法などについてお話しいただきました。 飯島洋一先生からは、「歯を削らずに化学的介入で処置をする」の演題にてご講演いただきました。初期う蝕である脱灰病変の特徴を理解し、再石灰化へと導くためのフッ化物配合歯磨剤の上手な使い方や再石灰化療法のポイントについてお話しされ、脱灰病変に対する保護・観察が大変重要であり、画像データ・数値データとして残すことが必要であるとご説明いただきました。 熊谷崇先生からは、「これからのう蝕ケアとMI診療の実際」の演題にてご講演いただきました。う蝕に対して早期発見早期治療という修復治療だけでは、結局歯の延命にはつながらないことは明らかである。出来てしまったう蝕に対しては、まず再石灰化の促進が必要であり、不可逆にう窩ができた場合にはできるだけう窩のサイズの窩洞形成で修復すること、その後はう蝕を再発させないように、口腔内のリスクを改善することが必要であることを、豊富な臨床データを呈示しながらご説明いただきました。 3人の先生方の講演終了後、飯島洋一先生を議長にディスカッション形式で様々な方向からご意見をいただくとともに、ご来場の先生方との活発な質疑応答を行い、熱気あふれる講演会の幕を閉じました。 会場内の展示コーナーでは、ご講演でもご紹介いただいたCPP-ACP配合の「リカルデント・ガム」、光重合型1液性ボンディング材「G-ボンド」、光重合型フロアブルコンポジットレジン「ユニフィルフロー・ユニフィルローフロー・ユニフィルローフロープラス」、音波振動歯ブラシ「プリニア」、フッ素入り歯みがき「こども用はみがき」、光重合型審美修復用コンポジットレジン「グラディアダイレクト」など話題の新製品を中心に展示を行いました。 |