地道な基礎研究と社内外への情報発信で、ジーシーの高い製品力を支える

Y.S

地道な基礎研究と社内外への情報発信で、ジーシーの高い製品力を支える

2019年入社(新卒入社)

研究員

QUESTION 01
入社した理由を教えてください。

大学院で高分子化学を学び、パーキンソン病治療薬の副作用低減の効果を狙う研究を進めていました。就職活動時には、その知識や技術を活かしたいと、製薬、医療、香料分野での研究員を目指していました。長く働ける環境として、実家に近い都内勤務を求めていたのですが、大手化学メーカーでは入社時点で勤務地がどこになるかが分からず、不安がありました。
そんなときに、合同説明会でたまたま出会ったのがジーシーでした。
高い技術レベルを有しながら都内に研究所を持つ職場環境や、歯科界のリーディングカンパニーであることが大きな魅力でした。医療機器は開発スパンが5年程度といわれ、製薬ほど長くなく、工業ほど短くない。モチベーションを保ちながら研究に向き合える、ちょうど良い期間だと感じました。「ここなら、トップ企業としての誇りを持ちながら、長く研究職を続けられるのではないか」と入社を決めました。

QUESTION 02
現在の仕事内容について教えてください。

入社以来、一貫して、歯科用接着剤のボンディング材の研究開発に携わっています。口腔内という高湿度条件の中、歯と詰め物を接着させるボンディング材は、とても複雑な組成になっています。安定した接着性を追求することはもちろん、歯科医師や患者さんの負担をやわらげるためにいかに簡単に接着できるかも、重要なテーマ。水分(唾液)が多くても短時間で接着できるか、詰めたあとの抗菌性に問題はないかなど、さまざまな研究課題を見つけて、より良い製品につながるように日々手を動かして実験を行っています。
また、営業向けの社内勉強会の講師を務めたり、展示会で製品説明をしたりするほか、歯科医院での先生への使用説明や、販売代理店への製品説明、学会での研究者への結果発表など、情報伝達・発信の機会も多くあります。専門的な内容をどう分かりやすく伝えるかは研究員の大事な役割。相手の立場に立った言葉の選び方を心がけています。

QUESTION 03
仕事の難しさ、大変さを教えてください。

研究開発には、現場を知ることも欠かせません。どれくらいの時間感覚で治療を行うのか、現状のお困りごとは何かなど、歯科医師の先生の声をヒアリングすべく、実際にボンディング材を使っている診療現場を見学させていただくこともあります。「現場を知りたい」と上司に相談すると、先生との豊富なネットワークの中から紹介してもらえる、とても恵まれた環境で働けています。
ニーズは時代によって変化しますし、時間効率を優先する保険診療か、見た目の美しさを重視する自費診療かによって、先生方が見ているポイントも大きく違います。正解がなく、明確なゴールもないのが基礎研究の果てしなさ。実験を終えて、「できないことが分かった」という結論に至ることも何度もありますが、失敗を一つひとつ重ねることが大事です。

QUESTION 04
仕事のやりがいについて教えてください。

研究員は、日々の研究内容を社内ナレッジとして蓄積するために、一つのテーマが終わるごとに「研究試験報告書」を提出します。10年以上前から行われている取り組みで、これまで先輩たちがどんな研究をしてきたのかを、社内データベースからすぐに見ることができます。「やってみたけど、できませんでした」というのも一つの成果。ダメだった原因を追求し共有することが、ジーシーの知見につながるからです。私は月に1回ペースで報告書を作成し、誰が読んでも見やすい資料づくりを心がけています。
年に2回表彰される「優秀研究試験報告書賞」に選ばれたこともあり、日の目を見ることの少ない基礎研究でも、内容を認めてもらえたんだととてもうれしかったです。
研究所は「コミュニケーションループ」をコンセプトに建てられ、デスク間に仕切りがなく、全面ガラス張りのオープンな環境です。他グループの研究員にも話しかけやすく、何気ない会話から思わぬブレイクスルーを得ることもあります。他グループの開発担当が「歯に材料がくっついてしまう」と話すのを聞いて、逆にその接着力を自分の研究に生かせないか…とヒントをもらったこともありました。2ヵ月に1回行われる他グループの進捗報告会議にも参加が自由なので、学ぶ意欲をいつも刺激されています。

QUESTION 05
これから挑戦したいことは何ですか。

歯科医療は、いつの時代も必要とされ、安定した売り上げを維持できる事業領域です。その中でジーシーは業界内認知度が圧倒的に高く、展示会のブース出展では「今度はどんな新しい製品が出たのか」と多くの方に声をかけられます。リーディングカンパニーの強さを実感し、私も製品に貢献できるように頑張ろうとモチベーションにつながっています。
長く働くという点でも、ジーシーには家賃補助や、結婚・出産といったライフイベントには産休・育休などの休暇制度、時短勤務制度、カムバック制度などが非常に充実していて、安心して研究を続けられる環境があります。
今後は、超高齢化社会における現在のニーズと、更にその先に想定される一歩先のニーズまでを考え、知識を身に付けていきたいと思っています。研究と開発が分かれていない、ジーシーならではの働き方で、研究所内だけに留まらずに情報収集に動いていきたい。そして、新たな創造を提供する“アイデアマン”になることが目標です。

職種紹介

材料開発職 接着材料

この分野では、口腔内という接着にとっては不利な環境(唾液、呼気、血液などの阻害因子が常にある)でも適切に機能する各種接着機能を有する製品の研究開発を行います。
また、接着させる相手は、歯牙などの口腔内の硬組織・軟組織含めて多岐に渡ることからも、製品開発としてのものづくりだけでなく、新規成分の研究もおこないます。
◆求められるスキル:化学の知識(有機合成化学、触媒化学、高分子化学、生化学)
◆先輩社員の専攻(一例):応用化学、生命科学、工業化学

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