歯科医師こそ趣味 ―夏は花火!―

No.130

tいよいよ暑い夏がやってきました。花火シーズン到来です。家族と、仲間と、恋人(いません)と夏の夜空を華麗に彩る花火を見にいきましょう。

 一般庶民の最高の娯楽は、春が「花見」なら、夏はやはり「花火」です。

 その費用対効果は相当なものでしょう。

 さて、私の住む新潟市にもうすぐ「新潟まつり」がやってくる。新潟まつりは、住吉祭、商工祭、川開き、開港記念祭という歴史ある四つの祭りが一つとなって昭和30年に第 一回がスタートした。毎年8月上旬の金、土、日曜日に開催する。金曜日には日本最大級の「大民謡流し」。土曜日には「市民みこし」「 水上みこし渡御」。日曜日にはクライマックスの「大花火大会」である。たまらない三日間となる。その楽しみ方の定番は、信濃川堤防にござを敷いて数人の仲間とビールを片手にワイワイガヤガヤ。時には家族とマンションの屋上から。ちょっと贅沢して料理屋さんの屋形船から楽しむのも乙なものである。いずれにしても花火見物に無くてはならないのがビールとおつまみである。新潟では他県に負けないと自負できる「枝豆」「とうもろこし」「一夜漬けの茄子漬」がある。新潟ではこのつまみを食べる量が半端でははい。枝豆ならドンブリ一杯、とうもろこしは数本、茄子も数個は軽くいく。これは新潟では常識である。

 新潟には新潟まつりの前に「長岡まつり大花火大会」が開催される。

 “玉”の直径が88.5cmで500mの大輪を咲かせる正三尺玉や、尺玉100連発、ベスビアス大スターマイン、ワイドスターマイン、650mのナイアガラ、復興祈願花火フェニックスなど二日間で約2万発を打ち上げる。「日本一の大花火」と称される所以である。二百年余りの歴史を誇り、広大な信濃川の川原を舞台に、大輪の火の花が咲き競う。夜空を圧する壮大な三尺玉、その落雷が目前に落ちたような響きはお腹を打ち抜かれる思いである。光と音の華麗なコラボレーション「フェニックス」は、その美しさに全てを忘れることができる。二日間にわたって繰り広げられる長岡大花火は、まさに花火ファンの私としてはワクワク、ドキドキ、興奮の渦である。三女を抱いて長岡大橋の最先端で観た「復興祈願花火フェニックス」は忘れられない光景として脳裏に焼き付いている。

 今年は「フェニックス」改め「スーパーフェニックス」として、12箇所打ち&二尺玉のおまけ付きを予定しているとか。どんな花火か今から興味津々である。

 新潟ではさらにとんでもない花火を打ち上げる「片貝まつり浅原神社秋季例大祭奉納大煙火」が秋口に開催される。

 三尺玉は片貝で初めて打ち上げられた。それ以来、三尺玉発祥の地となり、1985年には直径800mの大輪を咲かせる、世界最大の四尺玉が打ち上げられるなど、輝かしい歴史をもつ。とにかくそのド迫力には圧倒されるばかりである。ちなみに、この四尺玉は世界一の花火としてギネスブックにも記載されている。花火は世界に誇る日本の固有技術の一つなのである。花火好きには是非一度見に来て欲しい。昨年は、打ち上げ数1万5千発、人 出20万人(二日間)の大賑わいであった。

 ただ2009年は中止となる花火大会があるようだが、「花火大会」で心身ともにリフレッシュ!「不景気」もぶっ飛ばしたいものである。

著者

松崎 正樹

新潟県新潟市 松崎歯科医院・歯科医師
(まつざき まさき)

松崎正樹(まつざき・まさき)

1954年生まれ。1979年日本大学歯学部卒業。卒業後、地元である新潟大学歯学部第2補綴学教室勤務。1988年現新潟市(旧巻町)で開業。30代より患者のQOL向上に向け治療に全力を傾け、その効果の永続性を目指しメインテナンス、あるいは予防に力を入れている。また「咬合治療におけるガイドとは 欠損歯列の立場から」歯界展望2003年、「CO2レーザーを効果的に使用するために」デンタルダイヤモンド社2002年ほか文献も多い。2003年より新潟県歯科医師会常務理事として在籍。新潟大学歯学部非常勤講師も務める。趣味はゴルフ、釣り、スキー、オールディーズ、そしてお酒である。