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GMDAコラム2025年1月

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GMDAnote(コラム限定)2025年1月 口腔内スキャナ基礎知識

口腔内スキャナ基礎知識

口腔内スキャナの基礎からスキャンして補綴装置ができるまで、これだけは覚えておきたい口腔内スキャナのポイントをまとめましたので、ぜひご活用ください。

 

■口腔内スキャナとは

口腔内スキャナIOSIntra Oral Scanner)とも呼ばれます。患者さんの口腔内を直接スキャンして3次元データを得ることができます。

IO​Sによる光学印象は、アルジネートやシリコーンを用いた従来の印象採得の代替です。そのため従来法同様、補綴を目的とした印象採得は歯科医師が行いますが、対合印象や口腔衛生指導は歯科医師の指導のもと歯科衛生士も行うことができます。

IOSを用いたCAD/CAMワークフロー

補綴装置製作における従来の方法と、IOSを用いたCAD/CAMを応用した方法のワークフローの違い。

出典) ジーシーサークル No.191 『今日から始める口腔内スキャナ』

IOS活用法
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IOSを導入して出来ることは様々です。

補綴装置製作:クラウン、インレー、ブリッジ等

インプラント:治療前の口腔内をスキャンし、埋入プランニング~サージカルガイド製作。インプラント体の埋入後にはスキャンボディを用いた印象採得。石こう模型を製作せずにインプラント治療ができるようになります。

矯正:治療シミュレーションや、マウスピース矯正の注文ができます。

ジーシーオルソリーではTRANSCLEAR SYSTEMをご用意しております。

コンサルテーション:普段鏡では見られない噛み合わせの状態や奥歯の舌側面なども見られるため、患者さんの理解を引き出すことができます。

用途別おすすめIOS

ジーシーが取り扱う口腔内スキャナをご紹介!

高いパフォーマンスを併せ持つPrimescanのラップトップ型口腔内スキャナ。プライムスキャンコネクト

プライムスキャン コネクト

デジタル印象採得装置

 
 

チェアサイド型歯科用コンピュータ支援設計・製造ユニット(歯科技工室設置型コンピュータ支援設計・製造ユニット、デジタル印象採得装置)

セレック プライムスキャン AC 管理医療機器 特定保守管理医療機器 30100BZX00044000

手に取って分かる使いやすさ。想像よりもコンパクトな口腔内スキャナ。AadvaIOS200

Aadva IOS 200

デジタル印象採得装置

 

デジタル印象採得装置  (歯科技工室設置型コンピュータ支援設計・製造ユニット)

ジーシー Aadva IOS 200 管理医療機器 特定保守管理医療機器 30300BZX00226000

 

■口腔内スキャナの種類

口腔内スキャナの種類

※ノートPCタイプの中でも専用PCを提供している場合と、お客様自身がPCを選択できる場合があります。

ジーシー社員ジーシーでは専用PCを提供し、IOS、PC問わずお困りごとの際には「ジーシー 口腔内スキャナ サポートデスク」にて対応いたします。

IOSパーツ

①スキャナチップ:スキャン時に口腔内に挿入するパーツです。

プライムスキャン コネクトのスタンダードスリーブは乾熱滅菌可能で、プライムスキャン コネクトのオートクレーブ対応スリーブ(オプション)とAadva IOS 200のスキャナチップはオートクレーブが可能です。

②ハンドピース:ワンドとも呼ばれます。ハンドピースが小さい機種は、持ちやすく取り回しが良いです。プライムスキャン コネクトは計測原理に焦点法を採用しているため、ハンドピースが大きいですが計測範囲が広く精度が良いです。

③ケーブル:有線タイプには、IOSとPCをつなげるケーブルがあります。ケーブルがなく、Wi-Fiを用いてスキャンデータをPCに転送する無線タイプを取り扱う会社もあります。

 

■口腔内スキャナと技工用スキャナの違い

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口腔内スキャナ

計測範囲が小さいため、スキャン画像を重ね合わせて3次元データを作成します。フルアーチなど広範囲のスキャンではつなぎ合わせる枚数が増えるため、データに歪みが生じやすくなります。

印象材や石こうを使用しないため、材料の収縮や膨張の誤差がありません。

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技工用スキャナ

模型をスキャナ内に固定し自動的にスキャンします。

計測範囲がIOSより広いため、フルアーチを計測する場合誤差が少ないです。

模型が必要になるため、印象材や石こうを使用します。

■CAD/CAMのための支台歯形成

IOSを導入すると、CAD/CAMを用いた補綴装置の製作ができます。

光学印象の特性に応じた形成と、CAD/CAM材料や機器での製作要件を満たす必要があります。

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CAD/CAMブロックごとのクラウン・インレー形成のポイントはこちらからご確認ください。

 

■光学印象採得に関して

光学印象の注意点

光学印象の注意点

歯肉縁下:IOSから照射される光が反射して、カメラに戻ってこない場所は印象採得できません。マージンを縁上に設計するか、歯肉圧排が必要です。

乾燥・防湿:歯面に唾液が残っていると、光の屈折が生じスキャンデータが乱れる場合があります。スキャン前に歯の表面を乾燥させてください。

照明などの光:光の反射を利用してスキャンするため、環境光にも注意が必要です。外光を避け、無影灯を消灯してスキャンしてください。

スキャンパス

スキャンパス:口腔内をスキャンするためにIOSを動かす順序のこと。機種ごとに推奨されたスキャンパスがあります。

 

バイトスキャン:咬合状態をスキャンすること。注意点:強い咬合圧がかかった状態スキャンすると、歯が沈み込んだ状態が再現される可能性があります。データ上で咬合面を超えて咬みこんでいる箇所がないか確認が必要です。

キャリブレーション:計測器や機器の校正のこと。

IOSではスキャンの精度を保つため、機種ごとにメーカー指示の場面でキャリブレーションを行う必要があります。

ただし、キャリブレーションが不要な機種もあります。Aadva IOS 200はキャリブレーション不要です。

 

 

■スキャン後のワークフロー

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スキャン後にスキャンデータを出力します。

ジーシーで販売しているIOSはスキャン機能のみのため、補綴装置製作には補綴装置のデザインを行うCADソフトウェアやCAMソフトウェア、加工機(ミリングマシン)、模型が必要な場合は3Dプリンターが必要になります。


​​​​CAD(Computer Aided Design:コンピュータによる設計支援。

CAM(Computer Aided Manufacturing:コンピュータによる製造支援。

NCデータ:加工機を動かすための数値データ。どの種類のバーを使用し、回転数や削り方などの情報が含まれています。

IOS3次元データのファイル形式

STL:多くのソフトウェアで読み込みや書き出しが可能。

PLY:STL同様、多くのソフトウェアで使用可能。カラーデータを保持。

DXD:デンツプライシロナ社オリジナルのファイル形式。

DXDのようにメーカーオリジナルのファイル形式もあり、データを活用するにはそのメーカーが提供するCAD/CAM機器を使用する必要があります。

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