9月23日(金・祝)?25日(日)の3日間にわたり、朱鷺メッセ新潟コンベンションセンターにて「日本歯科衛生学会第6回学術大会」が開催され、1,400名を超える参加登録があり盛会でした。
「健口文化の創造?歯科衛生からのアプローチ?」をメインテーマに、特別講演、シンポジウム、特別企画パネルディスカッション、教育講演、市民フォーラム、会員発表プログラムとして口演発表39題、ポスター発表109題が行われました。
大会長は、一般社団法人新潟県歯科衛生士会の三富純子会長でした。
教育講演では、「口腔の健康と全身の健康 ?新潟高齢者の調査結果から?」をテーマに新潟大学大学院医歯学総合研究科口腔健康科学講座予防歯科学分野 宮?秀夫教授が、高齢者調査の結果からうかがえる、咬合崩壊が転倒骨折リスクである身体能力低下を招くこと、歯周病や歯数が骨密度と関連すること、咀嚼機能低下を含む口腔疾患と栄養との相互関係、う蝕と不整脈の関係などを通して寝たきりにつながる身体的健康レベルの低下を中心にお話されました。
特別講演は、「口腔ケアと健康長寿?かかりつけ歯科医の機能と歯科衛生士の役割」をテーマに首都大学東京都市環境学部大学院・都市システム科学専攻域 星 旦二教授が、かかりつけ歯科医と歯科衛生士が望ましい口腔ケアを支援することにより、QOLを高め、要介護状況を予防し、生存を維持させていくために役立っていることを示されました。
シンポジウムは、「介護予防力を支える口腔機能の向上」の演題にて行われました。基調講演として「介護予防の今後の展開に向けて」をテーマに厚生労働省老健局老人保健課課長補佐 日野原友佳子先生が講演され、続いて新潟県歯科衛生士会副会長 山口敦子先生が「上越歯科医師会訪問口腔ケアセンターと地域との連携」をテーマに、日本歯科衛生士会副会長 久保山裕子先生が「歯科衛生士会と施設との連携」をテーマに、横浜市加賀原地域ケアプラザ地域包括支援センター ?杉美早子先生が「地域包括支援センターにおける口腔ケアへの関わり」をテーマにそれぞれ、ご講演されました。
特別企画パネルディスカッションは、「大規模災害、今、歯科衛生士にできること」をテーマに、このたびの東日本大震災の被災地からの貴重な報告や歯科衛生士への期待、過去の大災害における歯科衛生士の活動体験や課題等についてさまざまな立場からの報告を受け、大規模災害時に歯科衛生士ができることについて考えるという主旨にて行われました。特別講演として「東日本大震災の現状と課題」をテーマに社団法人日本歯科医師会常務理事 佐藤保先生がご講演され、続いて5名の会員から報告がありました。演者およびテーマは以下の通りです。報告1「福岡西方沖地震での福岡県歯科衛生士会の取り組み」 福岡県歯科衛生士会 久保山裕子先生、報告2「能登半島地震で石川県歯科衛生士会が作成した防災心得マニュアル」石川県歯科衛生士会 能島初美先生、報告3「新潟県中越沖地震における歯科衛生士の活動から得たこと」新潟県歯科衛生士会 船岡陽子先生、報告4「阪神淡路大震災の経験から作成された兵庫県歯科保健活動指針の活用」兵庫県歯科衛生士会 森田好美先生、報告5「東日本大震災における歯科衛生士会の役割」岩手県歯科衛生士会 佐藤美津子先生。
次回の学術大会は、2012年9月15日(土)?17日(月・祝)にアイーナいわて県民情報交流センターおよびマリオス盛岡地域交流センターにて、一般社団法人岩手県歯科衛生士会の佐藤美津子会長を大会長に開催される予定です。
会場入口
講演会場
ポスター会場
展示会場