7月1日(土)?2日(日)の両日にわたり、パシフィコ横浜にて、「第126回日本補綴歯科学会学術大会」が開催され、多くの参加登録があり、たいへん盛会でした。
今大会は、メインテーマに「補綴歯科がめざすもの、求められるもの」を掲げ、理事長講演、メインシンポジウム、特別講演、海外特別講演、国際シンポジウム、シンポジウム4題、臨床スキルアップセミナー、臨床リレーセッション4題、専門医研修会、委員会セミナー2題、歯科衛生士セッション、ハンズオンセミナー4題、イブニングセッション6題、ランチョンセミナー2題、市民フォーラムの他、課題口演9題、一般口演75題、ポスター発表143題など、多彩な発表が行われ、どちらの会場もたいへん盛況でした。
大会長は、鶴見大学歯学部有床義歯補綴学講座 大久保力廣教授でした。
理事長講演は、日本大学歯学部歯科補綴学第III講座教授の松村英雄先生を座長に、徳島大学大学院医歯薬学研究部口腔顎顔面補綴学分野教授の市川哲雄先生が「歯科の基盤を支え、創る補綴の矜持」という演題にてご講演されました。
歯科補綴学、そしてそれに基づく補綴歯科治療は、これまでにも口腔の形態と機能の維持・回復を通じて国民の健康増進に貢献してきた。そして今、CAD/CAM、高齢化、専門性という新たな波が押し寄せてきている。急速な高齢化と増加する要介護高齢者の状況で、そして専門性が進む中で、まさしく歯科が、補綴が真価を発揮できる、しなければならないと考える。
今までの日本補綴歯科学会が歩んできたように、真理や新たな医療技術開発を探究する質の高い学術情報の発信Science for Science はもちろんであるが、社会構造や疾病構造の変化に起因する諸問題の解決Science for Society として人々の健康的な暮らしや豊かな人生形成にこれまで以上に貢献しなければならないとお話されました。
メインシンポジウムは、日本大学歯学部歯科補綴学第III講座教授の松村英雄先生、徳島大学大学院医歯薬学研究部口腔顎顔面補綴学分野教授の市川哲雄先生を座長に「未来に向けた補綴歯科のアイデンティティー」をメインテーマに3名先生がご講演されました。演者および演題は以下の通りとなっております。大阪大学大学院歯学研究科顎口腔機能再建学講座准教授の池邉一典先生より「心身の健康からみた咬合・咀嚼の価値」という演題にてご講演されました。また、東京歯科大学老年歯科補綴学講座教授の櫻井薫先生より「老年歯科からみた補綴歯科の重要性と独自性」という演題にてご講演されました。また、九州大学大学院歯学研究院口腔機能修復学講座教授の古谷野潔先生より「口腔インプラントからみた補綴の重要性と独自性」という演題にてご講演されました。
なおポスター発表においては、弊社研究員・伊藤小町より「セラスマート270 の2 軸及び3 点曲げ試験における機械的強度差」を、三宅貴大より「リチウムシリケートガラスセラミックスの摩耗特性評価」を、南澤博人より「CAD/CAM 冠臨床における「ジーセムONE」の接着性能」を、増田 聖より「炭酸アパタイト製人工骨の評価 インプラント周囲での有用性について」をそれぞれ発表させていただきました。
パシフィコ横浜
会場入口
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