10月28日(土)・29日(日)の両日にわたり、愛知学院大学楠元校舎110周年記念講堂他にて「第48回日本歯科理工学会学術講演会」が開催され、500名近い参加登録者がありました。 学術講演会は、特別講演2題、口頭発表34題、ポスター発表106題が行われ、広範囲にわたる内容の発表でたいへん盛況でした。 大会長は、愛知学院大学歯学部歯科理工学講座の河合達志教授でした。 特別講演1は、「新規ナノカーボンの創成と評価および応用」と題し、岡山大学大学院生体材料学分野の鈴木一臣教授を座長に、名古屋大学大学院理学研究科の篠原久典教授より、21世紀を牽引するナノカーボンである「フラーレン」と「カーボンナノチューブ」研究の魅力と今後の展望について分かりやすく解説いただきました。フラーレン、金属内包フラーレン、Peapod等次々にわずか15年程度の間に革新的に技術が進歩している分野のまっただ中で研究されておられる先生の、ナノテクには、ハイテクではなくローテクが必要であるというお言葉に親近感を得られました。 特別講演2は、公開講座となり大会長の河合達志先生を座長に、名古屋大学大学院教育発達科学研究科の速水敏彦教授より「仮想的有能感の時代」と題する興味深い講演がありました。「他人を見下す若者たち」の著者である先生が想定された「仮想的有能感」とは、何ら経験的な根拠に基づくことなく、他人を軽視することで感じられる有能感を意味し、人間関係が希薄化してきたことがその生成における主な要因ではないかと解説されました。「仮想的有能感」からの脱却のキーワードとして、「個性化より社会化」、「親密なコミュニケーション」、「自尊感情の強化」の3つを挙げられました。 29日(日)には弊社研究員から、「ペーストタイプアルジネート印象材アローマペーストの理工学的特性」と題したポスター発表をさせていただきました。 なお次回大会は、2007年5月12日(土)・13日(日)に札幌市・札幌コンベンションセンターにて日本接着歯学会学術大会と同時開催される予定です。大会長は、北海道医療大学歯学部歯科理工学講座の大野弘機教授です。 |