12月7日(日)に、東京国際フォーラム・ホールB7にて、「GC友の会 学術講演会 東京シンポジウム」を開催し、約500名の参加登録があり、たいへん盛会でした。今回は、東京歯科大学臨床検査学教授の井上孝先生をコーディネーターとして、ルーベンカソリック大学のMarc Quirynen教授、カリフォルニア大学のHarel Simon臨床助教授、東京都世田谷区でご開業の行田克則先生、アリゾナ大学のDale A. Miles教授、神奈川県川崎市でご開業の日高豊彦先生、の5名の先生方にご講演をいただきました。
今回のシンポジウムは、「審美臨床の今、そして未来へ?CT、インプラント、CAD/CAM?」をメインテーマとし、インプラントに関する25年に及ぶ豊富な臨床経験をお持ちのコーディネーターの井上孝先生による企画趣旨についての紹介からスタートしました。
最初に、Prof. Marc Quirynenより「インプラントの早期の失敗、後期の失敗」という演題にて、インプラントロスには抜去歯及び両臨在歯に歯内病変があるか、病歴があるかが重要であり、又、過去に歯周炎の既往歴のある部位への2µm以上のラフな表面性状を持ったインプラント体の使用を避けるべきであると講演されました。
次に、行田先生より「インプラント間乳頭とジルコニア」という演題にて、天然歯に比べ代謝機構が弱いインプラント周囲組織には、補綴物材料の選択が重要であること、及びインプラント間乳頭を確保する為には、頬側骨があり、更にフィクスチャーレベルより上に、三角形形状骨の形成が必須であると説かれました。
昼食時間をはさんで引き続き、Dr.Harel Simonより「審美歯科治療における歯肉色セラミックの役割」という演題にて、適切な歯肉構造の重要性の検討及び、インプラント歯科補綴学における歯肉色セラミックスの用途をご紹介いただきました。
この後、井上先生を座長として、ここまでご講演いただいた3名の先生方にご登壇いただきパネルディスカッションを実施しました。3人の先生方からは様々なご意見や見解、追加説明があり、又、フロアーからも活発な質疑を頂戴しました。
その後、Prof. Dale A. Milesより「臨床家のためのコーンビーム・ボリューム画像・ガイド」という演題にて、コーンビームCTの原理から見方・理解の仕方、データの臨床への活かし方までご解説いただきました。
最後に、日高先生より「審美修復治療における新たな画像診断機器の可能性」という演題にて、術前の診査・診断に欠かせなくなった画像診断機器の現状、問題点、解決方法について、CT、CAD、CAMをキーワードにご講演されました。
展示コーナーでは、3D/パノラマ/セファロ アーム型X線CT診断装置「プロマックス2D/3D」、手術用顕微鏡「OPMI PICO(カールツァイス社製)」、「ジーシーインプラントRe」、「デンタルCAD/CAMシステム」、新製品のハイパワーLED可視光線照射器「G?ライト プリマ」、ナノハイブリッドフロアブルレジン「MIフロー」、光重合型レジン表面滑沢キャラクタライズ材「ナノコートカラー」、等の診療製品や技工製品を展示し、多くのお客様にお立ち寄りいただきました。
東京国際フォーラム
講演会場全景
パネルディスカッション
展示コーナー プロマックス3D
展示コーナー マイクロスコープ
展示コーナー CAD/CAM