「GC友の会 東京シンポジウム」が開催されました

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2003.7.30

「GC友の会 東京シンポジウム」が開催されました

7月27日(日)に、東京国際フォーラム・ホールBにて、「GC友の会 東京シンポジウム」が開催され、400名を超える先生方にご来会いただきました。
今回は、統一テーマを「患者のライフステージと歯科医療の形」と題し、東京都港区・鷹岡竜一先生、長野県長野市・澤口通洋先生、神奈川県川崎市・須貝昭弘先生の30代後半から40代の3名の先生と、座長で臨床歴35年の長野県長野市・北川原健先生の計4名の先生より、どのような診療を目指して開業したか、またこれまでどのように患者さんと関わってきたかを、診療システムと関連症例を紹介しながらご講演いただきました。

鷹岡竜一先生からは、「個別対応のできる医院創りを目指して」の演題にてご講演いただきました。先生の医院創りは「どんな診療を目指すのか?」を前提に、歯から口腔内・患者までを総合的に診て診断することや、将来起こるべくことを予測し、必要最小限の治療を行っていることを示されました。また、経過観察を行い、それを記録することの重要性についても臨床写真等を交えながらお話いただきました。

澤口通洋先生からは、「多様な歯科ニーズにどこまで応えられるか」の演題にて、開業直前から開業後、現在に至る先生のお考えとその変化をお話いただきました。かかりつけ歯科医院は年齢層を限定することができず、今後も歯科ニーズの中でも歯科医療の技術的な要望が増していくと思われるが、最も必要なのは精神的な歯科ニーズであり、患者さんへの対応や接し方に主眼をおいて診療しているとご講演いただきました。

須貝昭弘先生からは、「成長のステージにあわせた咬合育成」の演題にて、日常臨床で多く見られる成長期の咬合異常、カリエスの多発について、患者さんの臨床的成長期をステージ分けし、整理、診断していくことが重要であると述べられました。咬合育成を行っていく間にはフッ素の塗布や定期検診を中心とした「カリエスの管理」と、ステージ分けされた成長期ごとの「咬合の管理」を行うことが重要であり、患者さんが定期的に歯科医院を受診する価値のある魅力的な歯科医院を作っていきたいとご講演されました。

北川原健先生からは、「患者データ蓄積の意味するもの -34年の試行錯誤-」の演題にてご講演いただきました。先生の目指す歯科医療として「治療行為そのものが予防的であること」「患者自身が家庭で健康管理が出来ること」「歯科公衆衛生事業への協力」を掲げ、これを具現化するために、個人へのプラークコントロールや診療情報の提供、治療方針の相談、母親教室など小集団への情報提供など、診療室だけではなく公衆衛生活動なども診療システムに組み入れ、取り組まれてきた経過をお話いただきました。

講演の後には総合討論が行われました。来場者の先生方からの「大人のプラークコントロールへの動機付けコツ、その気のない人をその気にさせるには?」「咬合誘導の勉強法は?」などのご質問にそれぞれの演者の先生方よりご回答があり、約60分の時間があっという間に終了しました。
会場内の展示コーナーでは、滅菌済針付縫合糸の「ソフトレッチ」、ポーセレンや硬質レジンの修理用キット「C&Bリペアーキット」、切削部位が見やすいミニマム窩洞形成用バー「スムースカット MIコンセプトバーセット」などの新製品を展示し、多くの来会者にご覧いだきました。



受付

会場風景

座長の北川原先生

須貝先生・澤口先生・鷹岡先生

展示コーナー

展示コーナー