5月25日(木)・26日(金)の両日にわたり、横浜市・神奈川県民ホールにて「日本歯科保存学会2006年度春季学術大会(第124回)」が開催され、約1300名の参加者がありました。 学会では、特別講演2題、認定研修会1題、外国招聘者を囲むセミナー1題、公開講座2題、口演発表46題、ポスター発表98題、臨床セッション4題が行われました。 大会長は、鶴見大学歯学部第二歯科保存学教室の新井教授でした。 今回の学術大会では、3題の市民向けの公開講座がありました。 公開講座 I の「お口爽やかに、そして健康に・・・」では日本歯科大学生命歯学部衛生学講座教授の八重垣健先生が、口臭が引き起こす病気や口臭を防ぐ方法について説明されました。 公開講座 II の「白く強い歯を求めて:けずらない歯科治療への挑戦」では、かず歯科漂白研究会代表の山岸一枝先生が、歯を削らずに白くする治療法や再石灰化する方法について説明されました。 ホール前のロビーには口腔ケアグッズ配布コーナーが設けられ、熱心な来会者の関心を集めました。 特別講演 I の「ナノカーボン材料とバイオテクノロジー」も市民に公開する形で行われました。電子顕微鏡の世界的な第一人者でカーボンナノチューブの発見者でもある飯島澄男先生(独立行政法人産業技術総合研究所・ナノカーボン研究センター長、名城大学教授)が、新しいナノテクノロジー材料であるカーボンナノチューブの構造や性質、応用例などについて、わかりやすく紹介されました。 特別講演 II では、米国・ロマリンダ大学歯学部歯内療法学教室教授で元American Association of Endodontists会長のMahmoud Torabinejad先生が「Clinical Applications of MTA」「A New Solution for Disinfection of Root Canals」の2部構成の講演をされ、新しい材料(Mineral Trioxide Aggregate)の臨床応用や根管内の殺菌の重要性について話されました。 ジーシー製品については、東京都・虎の門病院歯科の杉崎順平先生らによる口演発表「G-BondとGradia Directを用いた審美修復の短期的臨床経過」があり、G-Bondと歯質の接着の緊密な状態やGradia Directの多様な色調バリエーションを生かした臨床例などについて説明されました。 なお次回2006年度秋季学術大会は、11月9日(木)・10日(金)に鹿児島市民文化ホールにて開催される予定です。大会長は、鹿児島大学大学院の鳥居光男教授です。 |