「日本歯科保存学会 2007年秋季学術大会(第127回)」が開催されました (11/14)

 2007.11.14

「日本歯科保存学会 2007年秋季学術大会(第127回)」が開催されました

  11月8日(木)・9日(金)の両日にわたり、岡山市・岡山コンベンションセンターにて「日本歯科保存学会2007年秋季学術大会(第127回)」が開催され、1,200名近い参加者があり、盛会でした。
  学会では、特別講演2題、ランチョン・シンポジウム2題、認定研修会、外国招聘者を囲むセミナー、日韓合同英語セッション、口演発表53題、ポスター発表145題、臨床セッション2題が行われました。
  大会長は、岡山大学大学院医歯薬学総合研究科生体機能再生・再建学講座歯科保存修復学分野の吉山昌宏教授でした。

  特別講演Iは、日本歯科保存学会理事長で東京医科歯科大学教授の須田英明先生の座長で、韓国のWonkwang UniversityのDr.Kyung-San Minより「Biological effects of mineral trioxide aggregate and Portland cement on human dental pulp」という演題にて行われました。MTAが覆髄処置の一つの材料として受け入れられている現状と、PCが今後効果的な覆髄材料として使用される可能性について示唆されました。

  特別講演IIは、大会長の吉山先生の座長で、京都大学再生医科学研究所ナノ再生医工学研究センター・シミュレーション医工学研究領域教授の堤定美先生より、「シミュレーションと標準化とアジア連携」という演題にて行われました。当日の読売新聞朝刊の記事(体性幹細胞の臨床研究に初承認)のスライドからスタートされ、聴衆の興味を引き付けるタイムリーな内容でした。再生医療機器を中心とした、次世代医療機器評価ガイドラインを整備し、いかに開発を早め審査を迅速にしていく必要があるかを説かれました。

  ランチョン・シンポジウムIは、北海道大学大学院歯学研究科の佐野英彦教授を座長に、「~確実で信頼できる接着修復を求めて~」というテーマのもと、2名のシンポジストの先生が講演されました。日本歯科大学生命歯学部の奈良陽一郎教授が「in vivo挙動をキャッチするための創意工夫」という演題で、アメリカ・ジョージア医科大学のDr.Franklin Tayが「Understand the scientific background for the compromised durability of rejin-dentin bond」という演題で講演されました。

  ランチョン・シンポジウムIIは、大会長の吉山教授を座長に、「~第3の歯科疾患“Tooth Wear”を考える~」というテーマのもと、同じく2名の先生が講演されました。日本大学歯学部の宮崎真至教授が「Tooth Wearの実態とその予防法を考える」という演題で、鶴見大学歯学部の桃井保子教授が「歯と修復物の磨耗」という演題で、それぞれ講演されました。

  認定研修会では、愛知学院大学歯学部の中村洋教授を座長に、同大学の千田彰教授が「治療効果を高める保存修復技法の実践~臨床技法がエビデンスをつくる~」という演題で講演されました。修復治療を成功させるための要因には、患者側因子、材料側因子もあるが、何をおいても術者側因子(熟練、スキル)に尽きるという原点回帰の講演がなされました。ラバーダムの重要性が改めて説かれました。

  なお次回2008年春季学術大会は、6月5日(木)・6日(金)に新潟市・朱鷺メッセ(新潟コンベンションセンター)にて開催される予定です。大会長は、新潟大学大学院の興地隆史教授です。


岡山コンベンションセンター
岡山コンベンションセンター
会場入口
会場入口
A会場
A会場
B会場
B会場
ポスター会場
ポスター会場
ポスター会場
ポスター会場
展示会場
展示会場
岡山駅と路面電車
岡山駅と路面電車