「第62回秋季日本歯周病学会学術大会」が開催されました

11月 27日 2019

　10月25日(土) ・26日(日)の両日にわたり、西日本総合展示場・北九州国際会議場にて「寿命100年時代を見据えた歯周病治療」をテーマに、「第62回秋季日本歯周病学会学術大会」が開催され、約2,700名の参加登録者数があり、たいへん盛会でした。
　学術大会は、特別講演2題、シンポジウム3題、韓国歯周病学会（KAP）招待講演、倫理委員会企画講演、認定医・専門医教育講演、歯科衛生士教育講演、歯科衛生士シンポジウム、市民公開講座、ランチョンセミナー6題、スイーツセミナー、一般演題口演29題、歯科衛生士口演2題、一般演題ポスター59題、臨床（認定医・専門医）ポスター72題、歯科衛生士症例ポスター15題、企業展示などが行われました。
　大会長は、九州歯科大学口腔機能学講座歯周病学分野の中島啓介教授でした。

　特別講演Iでは、九州大学大学院歯学研究院口腔機能修復学講座歯周病学分野　西村英紀教授を座長に「骨吸収の分子機構の解明と歯周病治療への展開」との演題にて、九州大学大学院歯学研究院 OBT研究センター　自見英治郎教授がご講演されました。

　特別講演IIでは、北海道医療大学歯学部口腔機能修復再建学系歯周歯内治療学分野　古市保志教授を座長に「Preserving teeth: is it still an option?」との演題にて、Department of Periodontology, Institute of Odontology,
　The Sahlgrenska Academy at University of Gothenburgの　Prof. Cristiano Tomasiがご講演されました。

　韓国歯周病学会（KAP）招待講演では、特定非営利活動法人日本歯周病学会理事長／大阪大学大学院歯学研究科歯周病分子病態学村上伸也教授を座長に、「GTR, GBR and their coexistence」との演題にて、のPresident of the Korean Academy of Periodontology／ Department of Periodontology, School of Dentistry, Seoul National University, Seoul, Korea　 Dr. Young Kuがご講演されました。

　シンポジウムIでは、松本歯科大学歯科保存学講座（歯周）吉成伸夫教授を座長に、「高齢者・有病者に対する歯科治療の役割」をメインテーマに3名のシンポジストがご講演されました。演題及び演者は以下の通りです。
「循環器疾患をもつ高齢者の安全な歯科医療を実現するためのリスクマネジメント」九州歯科大学リスクマネジメント歯科学分野大渡凡人教授、「高齢者の摂食嚥下障害に対するアプローチ」九州歯科大学口腔保健学科多職種連携教育ユニット藤井航教授、「周術期における歯科治療・歯周病治療の役割」藤田医科大学医学部歯科・口腔外科学講座松尾浩一郎教授。

　シンポジウムIIでは、日本大学松戸歯学部歯周治療学講座　小方頼昌教授を座長に「歯周組織再生における細胞治療の現在地（学会主導型シンポジウム）」をメインテーマに3名のシンポジストがご講演されました。演題及び演者は以下の通りとなっております。
「同種歯根膜由来間葉系幹細胞シートによる歯周組織の再建」東京医科歯科大学大学院医歯学総合研究科歯周病学分野岩田隆紀教授、「脂肪組織由来多系統前駆細胞移植による歯周組織再生医療の開発」大阪大学歯学部附属病院竹立匡秀講師、「実用化が進む医科領域での細胞治療」東京都健康長寿医療センター健康長寿イノベーションセンター研究開発ユニット長金井信雄先生。

　シンポジウムIIIでは、福岡歯科大学口腔治療学講座歯周病学分野　坂上竜資教授を座長として、「高齢患者に対する再生療法の現在とこれから」をテーマに、3名のシンポジストが講演されました。演題及び演者は以下の通りとなっております。
「再生療法に年齢制限はあるのだろうか？」福岡県開業船越栄次先生、「高齢者に対するインプラント治療」東京都開業清水宏康先生、「一生涯自分の歯，インプラントを守るための高齢者に対するメインテナンス」福岡県開業築山鉄平先生。

　ポスター発表では、ジーシー研究所より「サイトランス　グラニュール」に関する研究テーマ「炭酸アパタイト製人工骨表面の新生骨形成の組織学的評価」と、新しいコンセプトの歯磨きジェルに関する研究テーマ「高機能歯みがきジェルの象牙質における侵襲性とステイン除去性の評価」の発表を行い、多くの来会者にご覧いただきました。

　なお、次回大会「第63回春季日本歯周病学会学術大会は、2020年5月29日（金）、30日（土）に「ビックパレットふくしま」にて開催される予定です。
　大会長は、奥羽大学歯学部歯科保存学講座歯周病学分野の高橋慶壮教授です。